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だいこんの花(計5回、延べ10泊 

ついに理想の宿を見つけた!」と思ったのに、3回目の宿泊で超がっかり。
もう行くのはやめようかとまで思いましたが、
その気持ちを伝えた際の
真摯な対応に感動し、さらにここが好きになりました。
8月14~15日泊の分を追加でUPしています。







  
住所 宮城県蔵王町遠刈田温泉字北山21-7
電話 0224-34-1155
客室数 18(全室離れ)
HP http://www.ichinobo.com/daikon-no-hana/
食事場所 朝夕:個室風ダイニングバー
連泊スコア★★★★★    ターンダウンの間は「ことりサロン」で過ごせます。お昼は予約すれば部屋にお弁当運んでくれます(ちょっと塩辛いけど)。お弁当はスケッチブック付き。
3泊、4泊でもいけそうです。
ひとり泊まり:平日のみOK(割増料金あり)
例*風呂付部屋/2名で35,800円が46,300円に
子供連れ:12歳以下NG

マークのある写真は、マウスを置くと変わります。

Guest Room
部屋によって変化があり、リピートする楽しみがあります
刈田岳


ちなみにお部屋のお風呂はどこもものすごく熱いので、加水しないで入るとまじで危険です。
ほんとに熱いです。










杉もみじ。一番好きな部屋です。
















びょうぶ岳メゾネットタイプ。




三日月








なずな


ベッドの上に脱ぎ散らかしてしまったのは、2008年夏から採用の湯あがり着。これを着たまま露天風呂などに行けるとのことですが(有料)、残念ながら長袖で暑いし、あんまり水気を吸ってくれる実感がないし、たぶんオーダーしないと思う・・・








刈田岳
2004年に、一番最初に宿泊した時のお部屋です。
部屋の露天風呂がそれまで行っていた
あせび野」などと違い完全に外で隠しもなく、あまりにもワイルドなのに見た瞬間、ダンナとふたりで笑ってしまい、いざ入るのにびびって腰がひけた記憶があります。

でも、インパクトのある露天風呂のイメージと違い、室内のインテリアはすごく配慮がキメ細やか。
型にとらわれない工夫をしていると感じられる部分がたくさんあり、見た目、華やかなインテリアではないけれど、よく研究しているし、レベル高いなあと思います。


  

本を置いて絵になるスペースがあると、なんかうれしい。



この書斎スペースも、使いやすくていい感じ。





杉もみじ

この宿の中で、私が一番好きな部屋! とにかく見てのとおり、まるでサンルームのよう。こんな思い切ったコンセプトの部屋、あとにもさきにもここ以外、知りません。

ただ座っているだけでも気持ちいいのですが、窓を開けると、
さまざまな鳥の声がハモって、まるでオーケストラのようでした!(ただし夏は暑くて危険です…泊まったのは5月なのに、午後は暑くて隣室に逃げていました))

このサンルームだけでも充分なのですが、ほかにリビングスペース+ベッドスペースがあって、ほんとうに広い!
その分、というかお風呂はやけにシンプルでした。見晴らしもそんなによくないかも。

でも、鳥かごのような部屋のイメージに合わせてさりげなく鳥かごが置いてあったりして、このへんの遊び心もすごく好き。






びょうぶ岳
メゾネットタイプのお部屋。
2Fにお風呂とベッドルームとデスクがあり、1Fがリビング。夫はこの机がPCコーナーにぴったりで大喜び。だいたいここにいてPCやってました。
なにしに来たんだか…

…じつはこのお風呂は、あんまり好きじゃなかったです…。ユニットバスっぽくて味わいに欠けるし。狭かったし…。まわりに目隠しがあって、開放感もいまいち。さらに私は酔っ払うと足元がおぼつかなくなり、階段が怖いので、メゾネットの部屋自体があんまり好きではなく…












三日月

お部屋自体は、読書にはちょっと暗かったかも(冬だったせいもあるけど)。雰囲気としては初回の「刈田岳」と似ていて、たぶんこの感じがスタンダードなのでしょうね。

お風呂は、ちょうどお昼くらいに日がさしこんで明るくなり、とっても幸せな感じでした。
連泊して得した!と思う瞬間です。




トイレのサンダルもおしゃれ。
と思っていたら、結構な値段であることがわかり驚いた。




なずな

「刈田岳」「三日月」タイプのお部屋です。

同タイプでもそうマンネリを感じないのは、やはり全く同じつくりではなく、なにかしら変化があるからでしょう。
このお部屋も、ベッドスペースとデスクスペースのところに、妙に広い空間があり、そのため日当たりがけしていいとはいえないけど、閉塞感がありませんでした。

お風呂は、最初見た時に「…狭!」とびっくりしたけど、(ほかの部屋のお風呂がものすごく開放感があるので)、でも入ってみたらそれほど気になりませんでした。

ただ奥が、いきなり地べたになっていて、床下がかなり高いので「酔っ払って落ちたら痛そう」とややびびりました。



読書灯があって嬉しかった。




Detail
本当に細かいところまで、居心地をよくする心配りが感じられます




有料のアイス、りんごジュースはダンナによると「激ウマ」だったそうです。



































冷蔵庫ドリンク

冷蔵庫上段と扉ポケットの飲み物はすべて無料。
一日分×2人で、一番搾りのミニ缶が6本、ジュース4本、その他ミネラルウオーター2本、お茶など。うちはダンナが飲まないのですが、2人ともビール飲みだったら足りないかも。その場合は売店でも購入可能。

食事中のお酒をおいしくいただくためにセーブしてた私は、冷蔵庫の分でほぼちょうどでした。


支配人さんのブログによると、無料では提供できないけど、よりおいしいものをチョイスできるように冷蔵庫に入れたいし、無料と混同されてトラブルになってはいけないし…
という点でいろいろと苦慮されたとか。
まぎらわしくないし、感じ悪くもないし、「たまに贅沢したい」という気分の弾みにフィットする素晴らしいチョイスだと思います♪








玄関まわり

その季節季節で、飾られているものが変わります。
さりげなく、かつスタッフの方々も楽しんでいる感じがいいんです。(上)クリスマス・シーズンに宿泊した時の、素朴なツリーの飾り付け。


(下)2008年8月の宿泊時の、夏らしいさっぱりしたしつらえ。

夕食から戻ると、こんなふうに,,靴に消臭効果のあると思われるハーブのサシェを入れておいてくれていました。こういうところに萌え~。






お茶セット

必要なものがすべて一目でわかるように、整然と美しく並べられてるお茶テーブル。引き出しをしめればシンプルなテーブルに。お盆も天板すぐ下のとりやすい位置に収納できる。
このお茶テーブル、自宅に欲しいわあ!





ハーブティーのサービス

朝食の後、農園の散歩コースの途中に、農園でとれたばかりのフレッシュハーブで自由にいれられる、ハーブティーのコーナーを設けてあります。

※最初の頃は地面に埋めた湯釜からつくるワイルドなものでしたが、2008年には衛生面からでしょうか、お湯は電気ポットから汲むようになっていました。

広々とした農園を眺めながら飲むフレッシュハーブティーは、かなり清清しいです。特に夏はおすすめ。雨の日は、小とりサロンで飲めます。




デザートワインのサービス

食後、ロビーのライブラリーコーナーに、貴腐ワインを自由に飲めるコーナーが設けてあります。

かなり高価なワインなので、飲み放題ってすごいなあと思ったのですが、さすがにそんなにがぶがぶ飲むような人はいません。

食事の最後にサービスで出しても同じようですが、照明を落としたちょっと暗めのロビーに場所を移し、気分も変えて気兼ねなく飲ませる演出がニクイなあと思うのです。

バーテンダーさんとの会話がおっくう、という人もいるでしょうしね。

Outdoor Bath
野天風呂が2ヵ所あります(&男女別大浴場、貸切風呂がふたつも!)









予約制ではなく、入り口手前の札を裏返して
「使用中」にして、小道に棒を渡すだけの
シンプルなシステム。鍵はありません。
中にはタオルもたっぷり用意されています。





大浴場の露天風呂(女風呂)。手前にはミストサウナの小屋が。
男女別大浴場のほかに、貸切風呂がふたつ、

野天風呂が2ヵ所あります。

どこもすごくよくできていて快適で、

特にダンナはここの大浴場がかなり大好き(写真なし)。

大浴場と貸切、野天に入っているうちに、二泊で部屋の

お風呂にまったく入らなかったこともあるくらいです。どこ

もだいたい空いているので、露天付きの部屋じゃなくて

もまったく不自由ないと思います。

一方、私は野天風呂のほうが好き。

お部屋からは結構歩くのですが、その途中の景色がま

た好きなんです。








ただし客室棟からかなり離れていて、かつまわりがまっ

たく人気のない林ですごくワイルド。「襲われそうで怖い

から嫌い」と言った友人も…。
(以来、二人の間では

過剰に開放的な露天風呂を「襲われ系」と呼んでま

す。彼女にとっては二期倶楽部の露天風呂も「襲わ

れ系」だそうです)


ちなみにあまりにワイルドな環境のため、

冬は入れません。



↓「ことりサロン」脇にある大浴場。ここはお天気に関係なくいつも居心地がいいです。





(左木の肌ざわりが気持ちいい)内湯と、(右)田舎の土間のような雰囲気が漂う脱衣所。


Dinner
ここの食事で、「野菜の贅沢」に開眼しました!












2008年8月のメニューの一つ、ところてん。
自分で突いて食べるのが面白く、かつ卵豆腐風のところてんで
意外性あり、しかもおいしかった!
写真は、2004年に初めて宿泊した時の晩御飯。左に見えている、ズバリ半分に切っただけの白菜が迫力のおいしさで、甘くてみずみずしく、ふたりで半分くらいを夢中で食べてしまいました。
その次の宿泊では、どかんと大根。野菜そのものの味を貪欲に楽しもう、というこの宿の姿勢が象徴的にあらわれている演出だと思います。

お料理は全体に野菜中心で、野菜の魅力を最大限に引き出して、飽きないようにバリエーションを工夫しているものです。

なんといっても自家菜園を持ってスタッフ自ら世話をしているだけに、野菜のモノが違います

その傾向はここのところさらに強まっていて、メニューによく「●●さんの育てた○○」というフレーズが料理名に出てきます。
決してイメージだけのネーミングではなく、スタッフに聞くとその●●さんがその野菜を栽培するにあたってこだわっている点を、


「だから普通の○○より肉厚で、甘みも強いんですよ」

「その分、○○を○○する手間がかかって育てるのがむずかしいんですけどね」

「私たちもちょうど今、菜園で●●さんに習ったやり方で育てているんです」

というように、具体的にかつ目をきらきらさせて語ってくれます。

そう聞くと、またぐっと野菜がしみじみおいしく感じるというものです。

*************************

あるグルメ評論家の方が書いていたのですが、今、旅館の食事は『ハレ』の極致と『ケ』の極致と両方に別れつつあるとか。

つまり、めったに食べられないお祭りの食事のような山海の珍味を出す方向と、

普段、家で食べている素朴な食事の最高峰を出す方向。

「玉の湯」とここ「だいこんの花」は間違いなく後者で、
「ケ」でありながらこちらのほうがすごく贅沢にもてなされている感じがするのは不思議です。

たぶん、普段の食事の路線で「もてなされた感」を出すというほうが、センスも工夫も手間もうんと必要だからなんでしょうね。


夏季限定の「カボチャの冷たいフォンデュ」は絶品! 
これを食べて以来、「
だいこんの花に泊まるなら夏」と決めています。



タネはお替り自由ですが、これでたいがいおなかいっぱい。



冷たいカボチャのポタージュ風のソース。甘いので、子供も好きだと思う。
Breakfast
私の「ベスト朝食ドリンク賞」は、ここのトマトジュース。できればピッチャー全部飲みたい!



ボリュームたっぷりの和朝食です。


焼き立てが運ばれてくる卵焼き。


自分で焼くお魚。ちょっと面倒&失敗が多いので、焼いて持ってきてくれたほうがうれしいなあ。




ドリンク、サラダ、スープ、ヨーグルトが自由にとりたいだけとれるバイキング。そのほかに和定食がつく、という、これもかゆいところに手が届きまくりのスタイルです。

私は普段の朝食はフルーツのみなので、旅館の環朝食は
「重すぎる」「しょっぱすぎる」「水分足りない」の三重苦。なので選べるなら洋朝食を選びます。でもここのスタイルなら、思いっきり野菜を食べられるので、気分がいいのです。

特にここのトマトジュースは、本当に本当においしい!

※トマトに、蜂蜜とレモンを加えているのだそうです。


私はまじで、このトマトジュースだけをお腹一杯になるまで飲んで朝食はOKです!(ほかの人が飲めなくなるので、我慢していますが)

サラダ用の野菜のおいしさは言わずもがな。
ボリュームたっぷりの野菜スープやヨーグルトもいけるので、その後に和定食が運ばれるころにはもうお腹がぱんぱん。

それだけが不満といえば不満です…





このスープがまたおいしい。…が、お腹にたまるんだな…



蔵王ミルクファーム製のヨーグルトは、マイルドでやさしい味です。



お部屋まで運んでくれる「野遊び弁当」。
味噌味の焼きお握り、小魚など。
お茶やグラスのほか、スケッチブックもついています。
…ただ、味がかなーり濃い目でしょっぱい。
なんでだろー

「だいこんの花」とわたくし

























































1回目、2回目の宿泊では、感動しっぱなしでした。
「駄目な宿の駄目なところは1回行けばあらかたわかるけど、
いい宿はリピートすると、そのよさがますます深く理解できる


ということをしみじみと実感したのが「だいこんの花」2回目の宿泊でした。

そもそも二度目の宿泊を決めたのは、2004年の2月に初めて泊まった時、そのサービスの細やかさに感銘を受けたからでした。

2日目のランチを館内でいただけないかと支配人さんに相談したところ、用意できないことに恐縮し、近くのレストランまで車で連れて行ってくれたのです
(普通は近くの店を紹介するだけでおしまいだと思う)

しかも、徒歩5分くらいの距離なのに、帰りも迎えに来てくださるとのこと。申し訳なく思い歩いて帰ると、ロビーにいた数人のスタッフの方たちが、「歩かれたのですか!?」と驚いた表情で迎えてくれたのです。つまり私たちの情報が、すべてのスタッフに伝えられていたというわけです。18室もあるというのに。

この時、「
だいこんの花・愛」が宿ったのだと思います

2回目に訪れたのは、その半年後のこと。新たなサービスがさらに 加わっていました。

*白石の駅に待機していた送迎バスに乗り込むとすぐに、冷たいお絞りのサービス。

*朝のおめざ用の缶ジュースのサービス(トマトとリンゴ)。

*夕食が始まると私の席には食前酒が、ダンナの席には同じグラスに絞りたてのジュースが黙って置かれた
→前回の宿泊の時、夫がお酒を飲まなかったことが記録されていた模様。こんな心配りは初めて。もちろん苦手な食材が取り除かれていたのは言うまでもありません。

 

サービスといえばこの宿で初めて出会ったのが、
*食後にロビーでデザートワイン
*深夜に「ことりサロン」で夜食
*朝は野菜畑でハーブティーがいただける

サービス。夜食はおなかいっぱいでパスしたのでわかりませんでしたが、ワインとハーブティーはおいしくいただきました。

無人の畑の中に無防備に置かれたハーブティーセットに、神経質な夫は抵抗を感じたようで、飲まずに部屋に帰ってしまいました。でも地面に埋められた釜から熱いお湯を汲み、誰もいない広々とした野菜畑を眺めながら、摘みたてのミントの香りを楽しむのはワイルドでおもしろい体験でした。

ワインサービスも、ロビーのカウンターにグラスと氷入りのバケツ入りワインが用意されているだけ。気がねがいらず、私のような飲んべえにはむしろありがたかったです。
遅い時間に通りかかったら、照明を落としたロビーのソファに老夫婦が座り、静かにワインを楽しんでいる姿が見られました。

「もてなされたい派」には不満でしょうが、私はこの気楽なシステムは悪くないと思いました。

システムそのものは合理的でさっぱりしているのですが、一方スタッフの気配りのきめ細やかさはただごとではありません。スタッフひとりひとりに、『喜んでもらいたい」「快適に過ごしてもらいたい」というオーラを感じ、
いろんな感動や発見をもらえる、理想の宿についに出会えたと思ったのでした。

 

3回目の宿泊は、幻滅の連続で…

3回目の宿泊は、その翌年の6月。研修中の札をつけたスタッフが多く、あの素晴らしかった心配りは見られず、サービスがはっきりとレベルダウンしていること愕然としました。

私たちの一日目の夕食担当の若い男性スタッフも、明るくて愛嬌はあったものの、何から何まで頼りなくて驚きの連続。

例えばダイニングルームの照明がかなり暗めだったので
「ずいぶん大人な雰囲気に変わったんだね」とダンナと話しあっていたら、

「すみません、電気つけるの忘れてました」。

ドリフのコントかい!
(「もしもこんな旅館があったなら」シリーズ)
いろんなところに泊まりましたが、電気をつけ忘れられたのは初めてでした…

その後も、食事を運んでくるたびになにかを忘れて「失礼しました」と取りに戻るの繰り返し。深刻なミスではないものの、度重なると笑いもひきつるというもの。

この宿から送られるニュースレターを熟読しているダンナはは、
「経営している会社が、グループ旅館の数を増やしているみたい。だから新入社員が増えて、トレーニングが追いついてないんだろうね…」と寂しげに分析していました。

さらに、食事の内容も微妙に変わったような気がしました。過去2回は、前菜として新鮮な大根や白菜が、半割りのままダイナミックに出てきて、今回もそれを楽しみにしていたのに出なかったのでがっかり。そして、デザートの大根アイスは、はっきりと大根の苦味が際立つ失敗作だと思いました…。
試食の段階で反対者は出なかったのだろうかと、大きな疑問がわく味とでも申しましょうか…。

またチェックアウト時に本を自宅に送るため、ガムテープを借りにフロントに行くと
「ひとつしかないので、すぐに返してください」と釘をさされるしまつ(しかもこっちを見もしないで)。

1.チェックアウト直前なんだからすぐに返すに決まっているじゃん!わざわざ言わなくてもいいじゃん!

2.複数のお客様が要求した時に備えて、予備ぐらい用意しておくべきでは? 

3.この前の宿泊の時のスタッフは、同じことを頼んだらにっこり微笑んで
『お部屋までお持ちします』って言ってくれたのに。

一時が万事、「すごく失礼」と腹を立てるレベルじゃなく、こうして書くのも大人げないと思うことなのですが…。

ちなみに上記のふたりは奇しくも男性スタッフでしたが、あいかわらず一生懸命なスタッフもちゃんといました(女性)。

特にことりサロンのおやつタイムに準備をしていた女性スタッフは、私が素通りしたらすごく寂しそうな表情になりました。
彼女からは、「おもてなししたい」「喜んで欲しい」オーラが感じられました。前回・前々回の宿泊の時は、すれ違うどのスタッフからも感じられたあのオーラが

いいところもたくさんあり、嫌いになるには惜しい宿。でも次の時、もっとスタッフの質が低下していたら。4回目の予約をとるべきかどうか、私たち夫婦の心は揺れました。

フェイドアウト寸前で、ニュースレターを読んで…
たぶん、そのままだったら私たちは、もう次の予約をとらずにフェイドアウトしていたと思います。新しい宿は次々にできるし、行きたいところは山ほどあるのですから…

でもある時、宿からのニュースレターに書かれていた社長さんのコラムに、ものすごく心が揺れてしまったのです。
たぶんすごくお人柄のいい社長さんで、宿もスタッフのことも大事に思っているのでしょう。
スタッフのサービスがどんどん向上していることを、無邪気に喜んでおられる内容でした。

私はこんな勝手なことを書いてはいるけれど、じつはクレームもよう言えないへたれなタイプ

でもその社長さんのコラムににじみ出ている親しみやすさと温かさのせいか、それとも1,2回目に感じた「愛」がそうさせたのか、「自分たちが感じたことをこの人に伝えなければ」と思って、手紙を書いたのです。

投函した後で、小心な私はうじうじ後悔し、「ますます二度と行けないな」と思いました。

すると数日後に、支配人の方から丁寧なお手紙が届きました。従業員全員で手紙を読み、大変ショックを受けたこと。みんなで原因を考え、話し合ったこと。ぜひもう一度、チャンスをいただきたいこと…

心を打たれる誠実なお手紙でした。で、いろいろ逡巡はしたものの、思い切って予約を入れました。

結果は、行ってよかったと心から思っています。

チェックイン時に、手紙をくださった支配人の方が「前回は申し訳ありませんでした」という言葉とともに出迎えてくださいました。私は動揺してしまい
(どこまでも小心者うまくご挨拶がかえせなかったのですが、部屋に入るとダンナが「先方があれだけ真摯な態度で迎えてくださっているのに、さっきの君の態度は失礼だ」とひとこと。はい、自分でもそう思いました…。

滞在中、研修中のスタッフの姿はなく、サービスも以前と同じように、いいえそれ以上に復活していました。クレームをつけたから特別扱い、というわけでないことは、食事どころのほかの部屋から聞こえる楽しそうな会話からもうかがえました。

チェックアウト時も支配人の方がご挨拶に見え、私が「お陰さまで以前と同じように楽しく過ごせました」「手紙では失礼なことを書いてしまって」とお詫びをすると
「駄目なところを指摘してくださるお客さまは少ない。本当に感謝しています」と、私の気づまりさをときほぐすような温かい言葉をかけていただき、また感動。
またこの宿が、さらに好きになりました。

黙ってフェイドアウトしなくてよかった…♪


 


おまけ
*4回目の宿泊時、「森のエステ」で夫と初のカップル・エステを体験しました♪(フットケア)
 終了後、「こんなきれいなおねえさんに足を揉ませて申し訳ないって思ったでしょ」と言ったら「そうなんだよ…」と(むしろ憔悴して言ってました。

終了後、「おねえさんが、しばらくしたらこのハーブティー飲めって」って律儀にいいなりになってたのが、
なんか笑えた、いや可愛かったです♪

*4回目の部屋の案内をしてもらっている時、スタッフが手に持っていたボードをテーブルに置き、
 内容をチラ見してしまいました。
 「奥様、お酒好き」「ご主人は飲めない」「読書灯のリクエストあり」など細かく書いてありました(笑)
もちろん、クレームの件もさらりと(笑)

フッターイメージ